Q. 相談内容

7年前に夫が亡くなり夫の遺族厚生年金を受給している。
今年10月で65歳になると、新たに国民年金から自分の老齢基礎年金が支給されるようになると年金事務所で聞いた。国民年金の保険料を払っていない期間もあるが、それでも50万円くらいの年金が支給されると言われ、これから先収入が増えると喜んでいた。
ところが、先日、遺族厚生年金の金額改定の通知書が来た。今まで1回の支給額(2ヶ月分)が23万円だったが、15万円になるとある。
これでは、せっかく老齢基礎年金がもらえても合計金額はほとんど増えない。どうして遺族年金が減らされるのか。

A. 回答

遺族厚生年金は、死亡した夫が老齢厚生年金を受けているか、または厚生年金加入中で死亡した場合に、夫の老齢厚生年金(報酬比例部分)の4分の3の金額を基本として支給される。
また、夫の死亡当時、妻が35歳以上65歳未満か、遺族基礎年金の受給権(18歳未満の子または20歳未満の障害のある子のある妻)があれば、妻が40歳以上65歳未満の間は中高齢寡婦加算として594,200円が加算される。
この中高齢寡婦加算額は、遺族厚生年金の受給権者が65歳に達して老齢基礎年金を受給するようになると打ち切られ、その後は別表のような経過的寡婦加算額が支給される。
経過的寡婦加算額は中高齢寡婦加算額よりも低い額となるため、遺族厚生年金全体としてみれば減額となる。しかし、同時に老齢基礎年金の支給も始まるため、年金の受取総額としては減ることはないはずである。
遺族厚生年金受給者が老齢基礎年金を受給するようになると、遺族厚生年金が減額されるのではなく、一緒に支給されていた中高年寡婦加算額が支給停止となる」ために、23万円が15万円に減額になったと思われるが、老齢基礎年金と合わせれば今までの受給額を下回わらない。

※ワンポイント

【経過的寡婦加算】 
〇経過的寡婦加算の額は、昭和61年4月1日から60歳に達するまで国民年金に加入した場合の老齢基礎年金の額と合わせると、中高齢寡婦加算の額と同額になるよう決められている。

※回答者

特定社会保険労務士 山口正人