Q. 相談内容

先頃60歳で定年退職になったが、定年の3日前に「今月から給料を月給から日給にする」旨の話を受けた。「これではあまりに急すぎる」と抗議したら、「それでは翌月の給料から変更する」と言われた。
「もっと早く話を聞いていれば、他に再就職の口があったのに」と会社に伝えたところ、「聞いてこない方が悪い」とのこと。
こんな不誠実な会社が許されるのか。

A. 回答

確かに、定年の3日前に給与変更と継続雇用の通知を受けたのは急すぎたが、実施を1ヶ月先に延ばしてもらえたので、受け入れるかどうかは良く検討してみること。
検討にあたっては、変更後の給与月額と、在職年金、高齢継続給付を合算し、低下する社会保険料、源泉所得税を控除した手取り見込額が、定年前と比べ同額程度ならそのまま勤めても良い条件といえる。
しかし、本来このような試算は会社が行い労働者に示すべきで、聞いてこないほうが悪いと開き直る会社の態度は明らかに不親切。腹が立つ気持ちは分かるが、今後の勤務をどうするかを含め会社への抗議はよく考えて行うこと。

※ワンポイント

【再雇用制度】
〇「改正高年齢者雇用安定法」 65歳までの継続雇用を企業に義務付け、年金受給までの「空白期間」をなくすために平成18年4月に施行。同年から段階的に引き上げ、平成25年度以降は65歳まで継続雇用することが定められた。
〇継続雇用の方法は、①定年を65歳まで引き上げる ②65歳までの継続雇用制度導入 ③定年制の廃止、のいずれかの選択となる。
②は希望者全員を対象とすることが望ましいが、労使協定や就業規則で選別基準を規定することも可。
〇賃金等の労働条件は変更可。

※回答者

特定社会保険労務士 山口正人