活動報告

2007年10月07日

第15回労働者福祉学校


働く全労働者の底上げを図ろうという方向であり、又、社会の不条理に対して闘う方針を掲げています。合わせて、地域に根ざした、顔の見える取り組みをしようと心がけています。そして、連合長野は、県下の拠点地域に専従者を配置して取り組みを強化し、持続性のある地域運動を前進させたいと思っています。

 

(高橋)
 NPOの成り立ちの中では、ボランティア精神や動機付けで作り上げてきたように、地域ボランティア団体がNPOにスライドしたような形です。
 NPOの人達は、経営面は非常に苦手であり、その組織が継続的に成立っていけるのか不安な面もあります。これからは、NPOの経営感覚養成や自助努力と共に、社会のNPO支援意識が必要であると感じています。

 

<石川>
  これで最後になりますが、菅井さん、石田さんにメッセージをいただきたい。

 

(菅井)
 地域社会との連携や地域活動展開をするにあたり、自分達の塀が高ければ低くする努力が必要であり、堀が深ければ浅くする努力が必要です。
 当面は、①社会保障制度の歪み改善②少子・高齢化対策③富の集中、格差是正④地域社会での運動展開、の4項目を重点的に取り組むことが確認されています。

 

(石田)
 県下各互助会の自立に向けて会員加入促進をはかっています。そのために、あらゆる機会を利用してPRをさせてもらうつもりでいますので、それぞれの団体でその機会を与えていただきたい。
 県労福協では、昨年から「生活あんしんネットワーク事業」をスタートさせ現在推進されていますが、県としても期待しておりますので、さらに発展させて下さい。

 

「地域の底力で世直しを」
NPO法人地域創造ネットワークジャパン    代表理事 浅野史郎
 浅野史郎氏はまず今の政治状況に触れ、年金問題に関し、この問題は日本人の「無謬性」(役人は間違えない、役人を疑わない)という特性と、外から作られた「密室性」に所以していると指摘、政治と金の問題や格差社会についても自論を展開されました。そして「その専門分野」ではいつも「そういうものだ」で済まされてしまうが、その常識を外から見ておかしいと思ったときは怒ろう!と参加者に呼びかけました。続いて浅野氏は「ボランティア」の本質に触れ、よく定年退職した人が「何でもいいからボランティアをやりたい」という人がいるが、それではボランティアにならない。ボランティアとは「ただ」という意味ではなく、止むに止まれぬ心の動きであり、最初にその対象や行動が必ず存在するものであると解説されました。また、浅野氏は本人の北海道庁福祉課長や厚生労働省障害福祉課長を務めた時の経験談を織り交ぜながら、地域と福祉とのかかわりについてなどを話されました。そして、地域住民=非専門家をいかに福祉やボランティア活動に引き込んでいくかのポイント、やっていることがいつの間にか楽しみになる、食欲をすする料理メニューを作ること、そして何よりもボランティアに誘うにはハードルを低くすることが肝心であると説明。阪神大震災では約6000人の人が亡くなったが、家の下敷きになった人はその倍、その人たちは隣人が助け出しており、防災活動などには地域の底力が大きく発揮されるもので、誰にでも起こり得ることはボランティア活動として入りやすいと説明した。
 地域住民のボランティア活動への参加には社会福祉的コーディネーター役を担うものが大切であり、労福協はコーディネーターとしての役割を担い得る存在であり、労福協活動に地域の非専門家をいかに巻き込んでいくかが課題ではないかと指摘されました。

 

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