活動報告

2011年1月22日

須田慎一郎氏講演会 「ご存知ですか?消費者金融の実態」を開催


労福協気づきキャンペーン
講演会「ご存知ですか?消費者金融の実態」を開催
  講師 経済ジャーナリスト 須田慎一郎氏

 

今年度労福協活動の一つとして、「高金利からの借換え~生活応援運動 気づきキャンペーン」を展開していますが、さる1月22日(土)にはその一環とし て、テレビ、ラジオなどの報道番組等でご活躍中の経済ジャーナリスト須田慎一郎氏をお迎えして、北信・須高・長野の三地区労福協合同主催による講演会を開 催いたしました。当日は、会員以外の一般来場者も含めて100名を超える方々に来場いただきました。須田氏は寒波による新幹線の遅れを心配され、予定より かなり早い時間にお見えになり、また講演も予定の時間を超えてお話し続けられるなど、この講演会を重視してくださった姿勢が強く感じられました。

 

以下講演内容の要約
・消費者金融の利用は、バブル崩壊以前は、将来所得の前借りとして機能してきたが、
現在のような賃金が上がらない時代には、将来所得の取り崩しであり、大きなリスクとなる。
・輸出産業は、かつては景気の牽引役であったが、現在のように国際競争にさらされた
状況下では、利益を上げても最新の機械や工場の設置、技術開発等のコストに追われ、部品単価や賃金等への利益配分がなされない。産業構造が変わらない限り賃金はもう上がらない。
・マスコミは時として、改正貸金業法の施行によって、借りられない人が出る、よって
自殺者が急増する、ヤミ金業者がはびこるなどと言って消費者金融業界の肩を持ったり、また業界は政治の側に法改正による見直し、緩和を求めたりしている。しかし、肝心なことは、このような時代にはもう消費者金融を利用しないことである。
・多重債務問題の根本には低所得があり、その背景には、母子家庭の問題、高齢者世帯
の増加、DV等々のあらゆる社会問題がある。多重債務問題だけを解決しても、それが根本的な解決にはならない。
・改正貸金業法は一つの穴をふさいだ。しかし、その先をケアしていくのは、労働団体
や福祉団体などの役目であり、その役割は益々大きくなる。

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