活動報告

2012年7月10日

「地域の未来をつくる連携と協力の輪!」


~2012国際協同組合年 長野県協同シンポジウム 開催~

 
今年は国連が定めた「国際協同組合年」です。
これは国連が、2007年の世界的な食糧危機や、2008年リーマンショック以降の金融・経済危機に対して、協同組合が耐久力・回復力を示したことを高く評価し、「協同組合がよりよい経済・社会の建設に大きく貢献できる」とし、その発展を期して決定したものです。

 

県内ではこれに合わせて、JA・県生協連・県労福協・労働金庫などが長野県実行委員会を組織し、協同組合の活動への理解を深める取組みを進めています。
その一環として7月10日長野市・ホテル犀北館において
「長野県協同シンポジウム」を開催し、県内の協同組合や実行委員会の賛同団体の関係者など合わせて約500名が参加しました。

 

シンポジウムは、長野県実行委員会の大槻憲雄委員長の主催者挨拶の後、全国実行委員会代表で経済評論家の内橋克人氏より「日本の未来と協同組合の役割~国際協同組合年に寄せて~」と題し基調講演が行われました。
内橋氏は講演の中で「3・11の震災・原発事故は決して忘れてはならない出来事であり、被災者支援について協同組合は寄添い、支えなければならない。ま た、協同組合が果たすべき経済的・社会的役割として、基本的な生存権を支える食糧、エネルギー、福祉など国内で自給する権利を確立して行く必要がある」と 訴えました。
 続いて、県内の協同組合の役員4名をパネリストにお迎えし、ラジオパーソナリティーの武田 徹氏をコーディネーター(2段目写真左端)に、「協同のわ(和・輪)を地域に拡げよう~心豊かな地域社会づくりに向けて~」のテーマで、パネルディスカッションを行いました。

 

パネリスト(2段目写真、左より2人目から)
島田貴美子さん(JA松本ハイランド理事)
才川 理恵さん(コープながの組合員理事)
中山 千弘さん(長野県労福協理事長)
吉原 一典さん(企業組合労協ながの理事)

 

その中で、各パネリストそれぞれの今までの取組みの紹介と
昨年の東日本大震災や長野県北部地震・松本での地震において、どんな思いで行動し、今後、地域でどのような活動をしていくのかについて討論を行いました。
まとめとして、コーディネーターの武田氏が「人と人とのつながりが希薄になっている現代、『助け合い』をその理念とする協同組合のような組織は大事であ り、協同組合の果たすべき役割は益々重要となっています。そこに存在する人のつながりを、地域から世界へと広げて行ってほしいと思います」と締めくくりま した。

 

最後に、「本日、社会の矛盾を解決し、より良い地域社会を築くため『協同する』ことの大切さや、協同組合の運動や事業について多くの人に理解・共感を得て 行く必要があることを学んだ。今日、ここに参集した一人ひとりの英知を結集し、協同組合を拠りどころに、人や環境にやさしい社会づくりに向けて取組む」と する2012国際協同組合年「長野県協同宣言」を採択し終了しました。

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